兄弟猫や相性のよい猫さんをペアで譲渡することって、実はよくあることなんです。
初めて猫を飼う方にとっては、いきなり2匹!?と思う方がほとんどなのですが、初めてだからこそ、ペアで飼うことをおすすめしたい理由がいくつかあります。
今回は、なぜペア譲渡を勧めるのか、そのメリットとデメリットについて、まとめてみました。これから猫を飼おうと考えている方の参考になれば幸いです。
◆ペア譲渡するメリット
◎猫どうしで遊んでくれるので、手がかからない
子猫は特に、毎日運動したり遊んであげないとストレスが溜まりお粗相をするなどの問題行動を起こすことがありますが、猫どおしで遊んでくれるので、遊んでもらえないストレスをうけることが少なくなります。子猫のパワーは計り知れず、限界を知らないので、この時期は特に猫どうしで遊んでもらえるととても助かることが多いです。
さらに、子猫の時期に兄弟猫で暮らしていることで、猫としての社会性を学ぶことができます。一番のメリットは、噛むつよさを学ぶことです。
小さい時からひとりで育った猫さんは飼い主に対しての噛み癖が治らないとか、甘噛みが強いということがあります。社会性を学ぶ子猫の時期に、兄弟や猫どうしでじゃれあっている時に相手をかみますが、ここでどれくらいの強さで噛むと痛いのかを学んでいるのです。
◎保護猫さんの場合は、家に慣れるのが早い
保護猫さんを迎えて最初に経験する問題行動は、夜鳴きです。夜鳴きするかどうか、どれくらいの日数鳴き続けるかは、猫さんごとに違うため一概にいえないのですが、ペアで迎えた場合は、明らかに1頭で迎えた時よりも軽減されます。
猫も仲間がいる方が不安が解消するのでしょうね。
また、好奇心が旺盛なコと慎重なコがペアだった場合、好奇心旺盛なコが家の中を冒険し始めて大丈夫ということをどんどん覚えると、慎重なコはそれを見て大丈夫と安心して、同じように冒険し始めるようにもなります。
◎新しく猫を迎える時に先住猫との相性の問題がない
猫を飼う人は、犬を飼う人とくらべて多頭で飼う比率が高いです。
飼い主さんが1匹目との暮らしが安定して、そろそろ2匹目を新しく迎え入れようとすると、お互いに警戒する期間があることは覚悟しておく必要がありますし、最後まで相性があわず受け入れることができないというケースもあります。
もし、将来的に2匹飼いをしようと考えている場合は、すでに仲が良い猫を2匹で迎えた方が猫さんたちにとってストレスがありません。
◆ペア譲渡のデメリット
◎食費や日用品、医療費などの飼育費は2倍
2頭いれば、食費や医療費は単純に2倍になります。
ですが、トイレやキャットタワー、爪研ぎ、おもちゃなどは一緒に使うことができるので、単純に2倍にはなりません。
猫にかかる費用は、環境や与えるものによって差がありますが、平均して年間12万〜15万くらいです。これは1頭飼う時の金額です。
2頭目はだいたいこの5割〜7割くらいかかるとみていただければよいです。
ただし、ここで一番いいたいことは、費用はかかっても、お世話自体の手間はほとんど変わらないということです!
ご飯を2つ用意する手間、トイレを片付ける手間、これはほとんど一緒です。
◎兄弟猫の場合、同じような時期に寿命を迎えてしまう
これは、避けられない現実でもあります。いつかはその時を迎えることになるので、2倍以上の幸せを与えてくれる猫さんたちに感謝の気持ちをもって備えておきましょう。
どんな猫さんを迎えるのか、ご自身の年齢やライフスタイルからよく考えてイメージする時に、一度2匹で迎えた時のイメージも考えてみてください。
そして、多頭で猫を飼ったことがある方に、最初から2匹で飼った方がよいか聞いてみてください。きっと、最初から2匹で飼った方がよいという答えが返ってくると思います。
ここからは、はじめての猫をペアで迎えた方の体験談です。
※※プロフィール※※
中央区住まいの主婦
夫と保護猫3匹(みたらし、うに、ほたて)と暮らし、現在保護猫ボランティア中。
はじめての猫は、小学校に捨てられていた生後10日のみたらしを保護したこと。その1か月後に、生後1か月の2匹目のうにを迎える。
Q1.どうして2頭迎えたのですか?
→初めはみたらしだけの予定でした。何年かしたらもう一頭迎えて、最終的に2頭迎えたいな、と思っていました。
でもみたらしが凄くやんちゃな子だったんです。
生まれてまもなくうちにきたので…引っ掻きや甘噛みの加減が分からなかったみたいで。
腕が傷だらけでした。
遊び相手も私ひとりなので毎日遊んでも遊んでも元気いっぱいで…どうしたもんか。と笑
そこで色々と調べているうちに、猫の社会性を身につける期間中が大事だと知ったんです。
そこで急いで2頭目の保護猫ちゃんを探しました。
みたらしの性格や育った環境から、大人になってから他の猫を受け入れるのは難しいだろうなぁ、と思いました。
完全室内飼いなので、他の猫に会う機会なく来ていますから。
適応できる子猫のうちにもう一頭迎える事にしました。
その後運良く素敵な出会いがあり、うにを迎えました。
時間にしたらみたらしが来てからちょうど1か月後に迎え入れました。
その時のみたらしとうにの月齢は生後1ヶ月です。
やっぱりみたらしはシャーシャーしていました。
初めて他の猫を見たので、時間はかかるかな、と。1週間はお互い様子見だったと思います。
でもその後にゃんプロレスが始まり、遊び出したんです。
そこからはみたらしがどんどん甘噛みや引っ掻きが無くなりました。
今は2頭とも生後6ヶ月になりますが、引っ掻き、甘噛みされないです。
うちの子達は相乗効果なのかカーテンや壁も引っ掻きません。ありがたい限りです笑
それに私の腕は傷もなくお風呂も滲みません笑
初めて猫を飼育しましたが早めに多頭飼いしてよかったと思います。
みたらしとうにが一緒に遊んでいたり、舐め合っている姿は至福です。
Q2.頭飼いで苦労した事はありますか?
特に苦労は感じていませんが…
みたらしもうにも月齢が同じなので単純にごはんや医療費が2倍かかるというくらいでしょうか。
おトイレも倍必要ですし、お掃除やお水の環境などお世話も2倍になりますから、それくらいでしょうか。
そこよりも私は加減のない甘噛みや引っ掻きだったり疲弊するまで遊ぶことが減ったので全く問題なかったです。
一頭でもお世話やごはんやスキンシップは必要なので、そこはあまり問題ではなかったです。
一頭飼いだったら今もみたらしの力加減には参っていた可能性が高いだろうなぁと思います。
またどうしても私も外出しなければならない事があります。その時に2匹だったら寂しさも少しは緩和されるかな…と。帰ってきたらお留守番のご褒美ちゅーるでご機嫌取りをしています笑
多頭飼いも魅力的なので多くの方に知ってほしいと思います。
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